平成24年度3月 開発システム工学科・国際開発工学科 学士論文 発表会プログラム

日時: 平成25年3月1日(金) 09:00 – 17:10
会場: 石川台4号館地下B02-5号室
発表持ち時間: 発表9分,質疑5分,交替・準備1分
発表言語 抄録を日本語で作成した学生:英語により発表
抄録を英語で作成した学生:日本語により発表

(更新情報:プログラムが一部変更されました。10:35~11:50の時間帯に発表する学生は注意してください。(2月27日))

すべての発表が終了後、学科会議を開催します。その後、17:50(予定)から、発表会の会場にて懇親会を行います。発表者の方は参加してください。

 

プログラム

発表時間 名前 所属研究室 卒論タイトル
司会(日野出教授)
09:00-09:15 末原 諒矢 阿部研究室 省エネルギー商品に対する家計予算と環境負荷低減効果のパレート効率性分析
09:15-09:30 チャン ゴツクリン 江頭研究室 リグニンを原料とした生分解性プラスチック用モノマーの製造
09:30-09:45 アーリフ ムタズ モハンマド 神田研究室 Application of TIV for multi-scale atmospheric flows
09:45-10:00 有場 次郎 神田研究室 ドップラーライダーで観測された流れ場の分類と特性の把握
10:00-10:15 大久保 洸平 神田研究室 衛星雲画像を用いた海風前線の同定および東京ー練馬ー埼玉ラインに見られる海風よどみ領域
10:15 – 10:30 國岡 大亮 大即研究室 電気化学的手法の組合せによる効率的な補修工法の提案および基礎的検討
休憩(5分)
司会(中崎教授)
10:35 – 10:50 永田 智大 大即研究室 練混ぜ水に海水を用いたモルタルの中性化現象及びステンレス鉄筋の腐食挙動
10:50 – 11:05 高橋 勇人 高木研究室 メコン河の潮汐伝播に関する研究
11:05 – 11:20 永瀬 翔平 高木研究室 数値解析を用いた東京湾の津波脆弱性評価
11:20 – 11:35 ファム キン フン 高田研究室 ミリ波帯4×4 MIMOチャネルサウンダの開発
11:35 – 11:50 張 適之 高田研究室 Prediction of Indoor MIMO Channels for Specific Systems using Ray Tracing Simulation
休憩・昼食(70分)
司会(神田教授)
13:00 – 13:15 平井 秀平 ティラポン研究室 斜面法尻掘削によるアーチ形成破壊の幾何学的形状
13:15 – 13:30 呉 文潔 ティラポン研究室 貝類化石の破砕進行に伴う可聴音の測定
13:30 – 13:45 別所 隆太郎 中崎研究室 プーアル茶発酵過程におけるリボフラビン生産酵母
13:45 – 14:00 工藤 竜平 花岡研究室 北海道の空港における上下一体化と民営化の財務分析
14:00 – 14:15 レ エンラン 花岡研究室 ベトナムにおける航空旅客属性の比較分析
14:15 – 14:30 王 卉婷 日野出研究室 CoOx-CeO2触媒によるN2O分解
休憩(5分)
司会(高田教授)
14:35 – 14:50 王 文静 日野出研究室 湖沼で由来、人工ゼオライトによるアンモニウムイオン吸着
14:50 – 15:05 箕谷 啓太 持丸研究室 弓形容器内のスペクトル差分法による自然対流解析
15:05 – 15:20 李 添悦 持丸研究室 惑星探査用EHDスラスタに及ぼす大気環境の効果
15:20 – 15:35 内山 創一 山下研究室 強化学習による人型ロボットの歩行動作の獲得に関する研究
15:35 – 15:50 周 施雨 山下研究室 ライン予測を用いた1次元ウェーブレット画像符号化に関する研究
15:50 – 16:05 パク キウン 山下研究室 ベクトル量子化とベクトル埋め込みKLTによる画像符号化
休憩(5分)
司会(持丸教授)
16:10 – 16:25 苗 春亭 山下研究室 大域的射影変換を用いたパターンマッチングに関する研究
16:25 – 16:40 王 博勍 高橋研究室 先端に向き薄くなる弾性梁と剛体の間に生じる凝着現象
16:40 – 16:55 浅見 立志 高橋研究室 発電デバイスの最大出力点を追従するエネルギーハーベスティング用昇圧コンバータの試作
16:55 – 17:10 矢崎 健彦 高橋研究室 梁集合体と粗さのある面の凝着に梁の形状が及ぼす影響

(以上)

平成24年度 博士課程 中間発表会(第二回)について

以下の通り、博士課程学生による中間発表会を行います。対象者は4月入学の博士課程学生です。

日本語 English
日時/ Date and time
平成25年2月19日(火) 09:00 – 11:30 Feb. 19, 2013 (Tuesday), 09:00 – 11:30
会場 / Venue
石川台4号館地下B02-5号室 B02/03/04, Ishikawadai #4 building
発表時間 /  time allocation
D2以上: 発表20分,質疑9分,入替・準備1分,計30分 D2, D3 and D3+ students: 20 mins. for presentation, 9 mins for Q&A, total 30 mins
D1: 発表10分,質疑4分,入替・準備1分,計15分 D1 students: 10 mins for presentation, 4 mins for Q&A, total 15 mins

 

プログラム

時間帯 発表者 所属研究室 発表題目
09:00 – 09:15 Samphors Touch Asso.Prof. Pipatpongsa Thirapon Assessment of the effects of soil salinity to rice crop in northeastern Thailand
09:15 – 09:30 Azril Haniz Prof. Jun-ichi Takada Signal Detection and Separation for Geolocation of Illegal Radios
09:30 – 10:00 Batari Saraswati Asso. Prof. Shinya Hanaoka Toward ASEAN Open Sky: Airline-Airport Cooperation in Liberalized Market
10:00 – 10:30 小島 英子 阿部 直也 准教授 一般廃棄物処理に対する住民満足度の規定要因:ライフステージに着目して
10:30 – 11:00 Hoang Anh Hoang Prof. Kiyohiko Nakasaki Detection of Escherichia Coli by Using Recombinant Bacteriophage
11:00 – 11:30 横田 達也 山下 幸彦 准教授 混合ガウス重み関数を用いた二次制約付き最大事後確率推定に関する研究

平成24年度 修士課程 中間発表会(第二回)について

日時:2013年2月18日(月曜日)午後2時より、

場所:石川台4号館 B04/05

形式:ポスター発表

言語:英語

原則として、10月入学の学生(9月修了予定)の学生が対象です。

 

プログラムなど、詳しくはこちらをご覧ください。

(以上)

IDEロッカールームの明け渡しについて

IDEラウンジ横にあるロッカーを利用している学部生の皆様へ

現在、研究室にすでに所属している3年生および3月に卒業を予定している4年生は、2013年2月15日(金)までに、使用しているIDEロッカー内を整理して空にするよう、お願い致します。

期日以降は、管理者がロッカーを開けることになります。また、ロッカー内部に残っているものは一定期間ののち、処分される可能性がありますので、ご了解ください。

平成25年2月6日

管理者:阿部(学科・専攻幹事)

インターンシップ情報の更新(Prudential Foundation Global Citizens Program Fall 2013)

恒例となっているワシントンセンターのインターンシップ情報のアナウンスが来ました。 詳しくはインタンシップ・フィールドワーク情報のページを確認してください。

・インターンシップ期間 2013年8月28日から12月14日

・奨学金 約13,000 USD

・対象 日本人のみ.学部・大学院は問わない.

・申込〆切 花岡准教授に3月11日までに連絡.

平成24年度 海外インターンシップ(学部)・海外実習演習(大学院)発表会(第二回)プログラム

(更新情報: 発表者の順番が変わりました。発表者の方は確認してください。2月4日)

日時: 平成25年2月6日(水) 13:20 – 14:25 (予定)
会場: 石川台4号館地下B02-5号室
発表持ち時間(発表+質疑応答) :以下の通り。

計10分の場合: 発表6分,質疑3.5分,交替・準備0.5分 (when 10 mins are allocated, you have 6 mins for presentation and 3.5 mins for Q&A.)
計15分の場合: 発表10分,質疑4分,交替・準備1分 (when 15 mins are allocated, you have 10 mins for presentation and 4 mins for Q&A.)

プログラム

(Note: The language of the presentation is consistent with the language in the title.)

時間帯 / Time slot 発表者/ Name 所属研究室 / Lab. 発表題目/ Title 実施国
13:20 – 13:30 平井雄之 (B4) 大即研 ブラジルでのインターンシップに関する報告 ブラジル
13:30 – 13:45 Shotaro Yano (M2) Yamaguchi-Takada labs. JICA Internship program : ICT & Education in Mongolia Mongolia
13:30 – 13:45 Tsogtsaikhan Oyun (M1) Yamaguchi-Takada labs. Fieldwork experience in Mongolia Mongolia
13:55 – 14:05 Poong Yew Siang (M2) Yamaguchi-Takada labs. Fieldwork at Department of World Heritage Rao PDR
14:05 – 14:15 Kenta Yokoi (M2) Yamaguchi-Takada labs. Field Research Experience at the Department of World Heritage of Luang Prabang, Lao PDR Rao PDR
14:15 – 14:25 Anita II Odchimar (D2_IGP(A)) Hanaoka lab. Internship at Center for Maritime Studies-National University of Singapore Singapore

なお、懇親会については、2013年2月14日(木曜日)、修士論文発表会の後に開催される懇親会を合同で行います。今回発表する方は是非ご参加ください(無料です!)。

<注意>

上記の通り、海外インターンシップ(学科)・海外実習演習(大学院)発表会プログラムを開催します。すべての学生の参加を歓迎します。

発表する学生は、発表会後、2013年2月13日(水曜日)午後5時までに、報告などをまとめたレポート(印刷版および電子版)を学科・専攻幹事の阿部准教授まで提出してください(石川台4号館107号室 印刷版をドアボックスへ。電子ファイルは電子メールに添付して提出してください)。

様式、ページ数などの要件は特に設定しませんが、写真や図などを活用して報告内容が十分に読み手にわかるように心がけ、限られた時間では説明しきれなかった部分を補足する内容となっていることを期待しています。また、グループで発表する場合には、だれがどのページ(どの部分)を書いたのか、執筆担当者が明確にわかるように、レポートの表紙に担当箇所を明記してください。レポート内容はもちろんですが、レポートの体裁・見栄えについても厳しく評価対象とすることを強調しておきます。

なお、提出してもらったレポートは、最終的には一つに束ねて学科・専攻HPに掲載・公開します。フィールドワーク・海外実習演習は本学科・専攻の重要な科目であることを十分に認識した上で執筆するとともに、守秘義務などと、執筆にあたり考慮すべき要件との整合性について十分に確認を行ってください(レポートには学籍番号を記載しないようにしてください)。

(以上)

平成24年度3月修士課程修了 論文発表会プログラム

日時: 平成25年2月14日(木) 8:40 – 17:50 (終了後、19:00程度まで懇親会を開催)
会場: 石川台4号館地下B02-5号室
発表持ち時間: 発表14分,質疑5分,交替・準備1分(発表言語:すべて英語)

(注:掲載当初、開催日を2月13日(火)としておりましたが、2月14日(木)の誤りです。訂正しました。1月29日)

(更新情報:プログラムの一部(発表者および発表順番)を変更しました。2月8日)

時間帯 発表者 所属研究室 発表題目
(司会:阿部准教授)
08:40 – 09:00 小原 弘毅 大即研  塩害および中性化における海水練りコンクリートの寿命予測
09:00 – 09:20 神谷 悠 大即研  促進試験と海洋曝露試験における塗装鋼板の劣化に及ぼす温度、酸素濃度、溶液の影響
09:20 – 09:40 甘 釗 霞 日野出研  バガスフライアッシュを用いた酸性活性炭の製造
09:40 – 10:00 原口 拓 郎 日野出研  磁性TiO₂/AC光触媒による染料の分解
10:00 – 10:20 楊 洋 日野出研  プロペンを還元剤とした金属酸化物担持CeO₂・TiO₂触媒によるNO選択還元
<休憩、10分>
(司会:山下准教授)
10:30 – 10:50 王 佳偉 高橋研  エネルギーハーベスティング用降圧コンバータの最適な設計及び制御方法
10:50 – 11:10 吉村 直人 江頭研  PC-88Aを抽出剤とした軽希土類金属の平衡抽出
11:10- 11:30 HU, Haihao 江頭研  混合溶媒を用いた液液抽出によるバイオエタノールの濃縮
11:30 – 11:50 川原 優輝 花岡研  タイの製造業を対象としたグローバルサプライチェーンにおけるカーボンフットプリントの算定
11:50 – 12:10 茂木 慎裕 花岡研  タイ国コンケン市における都市内物流部門からのCO₂排出量推定
<昼食、休憩40分>
(司会:高橋准教授)
12:50 – 13:10 仲野 久美子 神田研  高精度の都市地表面パラメータ・海表面温度を導入した都市型集中豪雨シミュレーション
13:10 – 13:30 八木 綾子 神田研  ドップラーライダーを用いた大気境界層の流れ場の定量的解析手法の検討
13:30 – 13:50 石 蕊 神田研  人体装着型計測システムを用いた多治見市における夏季の熱環境・生理評価実験
13:50 – 14:10 石尾 淳一郎 阿部研  不確実要因を考慮した大規模太陽光発電システムの経済的運用に関する研究
14:10 – 14:30 森住 俊哉 阿部研  住宅用太陽光発電システムの長期運用に着目した消費者選好の分析
<休憩、10分>
(司会:江頭准教授)
14:40 – 15:00 神山 和大 高田研  Study of the Effect of ICT on Antenatal Care in Remote Mountainous Region of Nepal
(ネパールの遠隔地域でのICTを用いた妊産婦の保健管理の効果に関する研究)
15:00 – 15:20 横井 健太 山口・高田研  Application of Virtual Reality (VR) Panorama for Townscape Monitoring in the World Heritage Site of Luang Prabang, Lao PDR
(ラオス、世界遺産地域ルアンパバーンにおける町並み景観モニタリングのためのVRパノラマの応用)
15:20 – 15:40 Poong YewSiang 山口・高田研  Determinants of Mobile Learning Acceptance in Luang Prabang:
Towards Application Development for World Heritage Site Preservation Awareness Promotion
15:40 – 16:00 八田 恒平 中崎研  馴致済みグラニュールの接種によるグリセリンを原料としたメタン酵素の高速スタートアップ
16:00 – 16:20 深尾 翔太郎 花岡研  海外プロジェクトにおける日系建設会社とサブコンストラクターのモラルハザード
<休憩、10分>
(司会:高木准教授)
16:30 – 16:50 安藤 恒徳 花岡研  人道援助ロジスティクスにおける物資滞留問題の解析
16:50 – 17:10 GENG, Cong 山下研 ETCのための画像に基づくリアルタイム車両認識システム
17:10 – 17:30 Phan Tuan Tai 山下研  Distributed Video Coding by Selective Line Pruning and Multi-frame based Interpolation

発表終了後、懇親会を開催します。発表者の方は参加してください。

(以上)

博士課程 中間発表会(4月入学者対象)について

日時:Date and time: 平成25年2月19日(火);Feburary 19 (Tuesday), 2013
会場:Venue: 石川台4号館 地下B02-5号室;Ishikawadai-4, B02-05
発表時間等:Time allocation: D2以上: 発表20分,質疑9分,入替・準備1分,計30分;D1: 発表10分,質疑4分,入替・準備1分,計15分;

D2 (or D2+) studetns: 20 mins. for presentation, 9 mins for Q&A;

D1 students: 10 mins for presentation, 4 mins for Q&A

プログラム:

(調整中)

(in prepration)

平成24年度 ランチミーティング (第四回)開催案内

日時:2013年1月30日(水曜日)、午後12時20分より

開催場所:石川台4号館 B04/05

国際開発工学科・専攻の所属メンバーのみならず、あらゆる学生の参加を歓迎致します(特に4類に所属する1年生を歓迎します)。発表は日本語で行われます。

 

冒頭あいさつ:日野出 洋文 教授(学科長)

スピーカー:Kim, Minseok先生 国際開発工学専攻 (高田研究室) 助教

kim_mcrg2008

題目:留学生から外国人教員まで日本で過ごしてきた14年

専門:情報通信,信号処理

経歴:

平成4年3月      Hanyang大学 電気工学科(韓国ソウル)入学

平成6年3月~平成7年9月      兵役(陸軍)

平成11年4月    横浜国立大学 大学院 工学研究科 電子情報工学専攻 研究生

平成12年4月    横浜国立大学 大学院 工学研究科 電子情報工学専攻 博士課程前期

平成14年4月    横浜国立大学 大学院 工学府 物理情報工学専攻 博士課程後期

平成17年3月    横浜国立大学 大学院 工学府 物理情報工学専攻 博士号取得

平成17年4月    株式会社 ブレインズ(東京都世田谷区)エンジニア

平成18年10月  横浜国立大学大学院 工学研究院 博士研究員

平成19年7月    東京工業大学 大学院 理工学研究科 国際開発工学専攻 助手 着任 現在に至る

 

内容:

学部時代から誰ものように就職するパタンが嫌で,想像もしなかった日本での就職と留学を決断してからそろそろ15年目を迎えています.はじめてのひとり暮らしで大変だった留学生時代,韓国と一番近い国でありながら文化的ショックも感じました.大学院を卒業してから,日本の中小企業で製品開発に従事したエンジニアと大学研究員を経て,現在は東工大の教員として研究・教育に従事しております.本発表では,これまでの簡単な研究概要の紹介とともに,日本で学生・研究者・教員として過ごして感じたことについてお話できればと思いますので,留学生の皆さんに共感してもらいながら活発な意見交換の場になれば幸いです.

国際開発工学についてのエッセイが新たに投稿されました

魅惑の国境

東京工業大学 国際開発工学専攻 花岡伸也

国境に魅せられている.

初めて陸の国境に接したのは,博士課程学生時(1996年)にフィンランドにいたときだ.フィンランド道路公団(Finnish Road Administration)にて,IAESTEによる派遣現場研修をしていた私は,ロシアとの国境にある休憩所の清掃に訪れた.ソビエト連邦が崩壊したのが1991年.ロシア側の国境には拳銃を携えた国境警備隊員が間近に見えた.このとき越境する機会はなかった.しかし,国境の持つ「緊張感」になぜか強く惹かれた私は,週末,自由に使える自動車を自ら運転し,1人ロシア国境付近までドライブに行った.越境エリアまで行くと尋問されるかもしれないと不安に思い,国境近くに来てから舗装道を外れ,砂利道に入った.砂利道から200~300mほど離れたところに高木の雑木林が長く連なっており,それが国境であることが地図からわかっていた.フィンランド側の砂利道には古びた杭が並んでおり,フィンランド国旗カラーである青と白の模様が塗られている.国境のサインだ.雑木林の先にはロシアの監視台がぼんやりと見える.周りに誰もいない中,車内から写真を撮る.車を降りて写真を撮ったら危ないと勝手に感じていた.見直すと何がなんだかわからない写真であるが,そのときの緊張感は今でもはっきりと覚えている.

いま,内陸国の研究をしている.内陸国とは自国の領土に海を持たない国のことだ.輸出入手段として海上輸送を使うには隣国の港湾を利用せざるを得ない.越境が必然となるため陸の国境の持つ意味は大きい.国境通過に必要な,通関・イミグレーション・セキュリティチェックはできるだけ早く済ませたい.国境での余計な時間や費用は内陸国にとって輸送障害となる.内陸国の研究に国境の実態調査は欠かせない.

これまで約15回の陸の越境経験がある.当然のことながら出国してからすぐに入国する.しかし,キルギスとカザフスタンの国境では,車の混雑のために越境に90分を要した.タイとラオスの国境は既に4カ所通過している.海路越境(フィンランド・エストニア間,香港・マカオ間など)や河川越境(タイ・ラオス間)もある.幸いにもトラブルにあったことは一度もない.出入国審査のない陸路越境経験も3回ある.最初は2005年にブラジルとアルゼンチンの国境にあるイグアスの滝に行ったときで,ブラジル側に宿泊し,アルゼンチン側に渡った.日帰り観光客は出入国審査を免除されておりバスで通過できた.2回目はタイ・カンボジア国境にあるプレアビヒア遺跡(タイ名:カオプラビハーン遺跡)である.ここは,遺跡はカンボジア側領土に位置するものの,カンボジア側が断崖絶壁になっているため,タイ側からしか行くことができないところだ.2006年にバンコクからのツアーに参加し,イミグレーションなしに行くことができた.2007年以降は複数の死者も出るほどの紛争地帯となってしまい,現在も立入不可である.ここに行けたのは幸運としか言いようがない.

3回目は2011年に訪れたブータン・インド国境だ.ブータン国境調査の折,ブータン人はパスポートチェックなしに日帰りならインド側に行けると聞いて,ブータン人ガイドと共にブータン人の「ふり」をして越境した.ブータン人の顔は驚くほど日本人と似ていること,さらにガイドの付き添いもあったので,人の波に紛れて通過できた.万が一に備えてインドの入国ビザも取得していたが,それを使うことはなかった.ブータンとインドは,国境の壁をはさんで全く別の顔を見せていた.その数日前,越境はしなかったもののネパールとインドの国境も訪れており,そのときには同じ風景でつながっていることを確認していた.しかし,ブータンとインドは全く違う.国境の薄い壁一つで驚くほどの別世界が広がっていた.これ以外の国境周辺は全て似た雰囲気であったが,ここだけは違う.国境が背負う「歴史の壁」をこの時初めて強く意識できた.

これからも国境通過を楽しんでいきたい.