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阿部研究室では、日本経済新聞(紙媒体)を定期購読しています。新聞は「世の中を知る」ための基本かつ最良のツールであり、政治、経済、文化・スポーツそして国際情勢を含めた世の中の動き全体を知ることができます。この度、日経メディアマーケティングサービス様のご厚意により期間限定で「日経Pro」(電子)を所属メンバーが購読できるようになりました。学生が記事を読んでの感想を各々の研究の接点を意識しつつブログに綴っていきます。
トップバッターは宮内さん(B4)です。

星野リゾート代表 星野氏による記事
「学び×これからの観光」を読んで

文責:宮内

はじめに、第1回で述べられていた星野リゾート代表の星野佳路さんのお言葉について、とても適切でこれから一致団結して復活しなければならない会社の代表としてふさわしい内容だと感じました。その中でも、経済活動を再開し新たに活動をしていく際に、焦って目先の問題に取り組むのではなく、長期的な視点で1年半後を想定した計画を立てていること。これはとても有効だと思います。枯渇することの無いよう限られた資源を有効に使う持続可能な社会を目指す現代にとって、経済の復活や再生を第一優先とした活動は自然環境を顧みなくなる場合があります。またこういった経済面での回復を目指した結果、とにかく客を集めようとしてそれにより3密状態、ひいてはオーバーツーリズムといった別の問題も台頭してしまう可能性があります。その点でも焦らず対策を打っていくことは正しいと思います。

また、主に第2回で大々的に述べられていた、消費者の自粛によるストレスを解放しつつも観光業が経済的に回復する多面的アプローチとして、マイクロツーリズムに焦点を当てたことはよいことだと思います。大きく理由は3つあります。1つ目に、第4回でも述べられていた安全性という点について、感染拡大防止を意識した観光ということで近場ならば訪問者も安心して観光できるためストレス解消にはもってこいだということ。2つ目に、今まで宿泊する旅行といえば行ったことのない遠くの地方に意識が向きがちだったが、逆に今まで頭に浮かばなかった周辺地域を観光することで実は気づいていなかった地元の魅力を見出すことができるということ。3つ目に、観光離れしている若者を呼び寄せる対策ができるということ。旅行に行きたがらない理由の一つとして、遠くて行きづらいから、というのがあると思います。これが車やバスで1時間以内で行ける所ならば気分転換で行こうと考える人も増えると思います。さらに第3回のメインテーマであった若い人が地域の魅力を引き出すという点について、同じ世代の若い観光客を呼ぶためにはかなり有効だと思います。例えば、私はサークル活動の一環で他大学を含めた大規模な大会運営をしました。この際、最近流行りのインスタグラムを利用した宣伝を行うことで同世代の注目を集めました(図1)。

図 1:インスタ上での大会の宣伝

このように、今の流行を生きる若者だからこそ見えてくる視点もあり、これをうまく活用していくことも大切だと思いました。私自身、年配の方々というのはこれまでにやってきた(成功してきた)やり方があるので、今の流行に乗せた手法は忌み嫌う印象がありました。ですが、第3回で星野代表がおっしゃっていたように星野リゾートでは「ボトムもトップも対等に、遠慮せず意見を出し合う」形で若い世代にもある程度自由と権限を与える手法をとっています。これは様々な世代が意見を出し合い多角的に活動することができるという点で、今後活動を再開し新たな形で観光産業を盛り上げていくうえで重要なことだと思いました。