B4森住です。
今日は環境情報の重要性についての新聞記事を紹介します。
SaaS型で提供する日立の環境情報管理サービス「EcoAssist-Enterprise-Light」をスターバックス コーヒー ジャパンが採用
http://www.asahi.com/business/pressrelease/JCN201005250006.html
(asahi.com 2010年5月25日の記事より)
企業のエネルギー使用量には法的規制が課されており、この基準をクリアーするために企業は目標値を定めそれを達成させるために投資を行います。
スターバックスではEcoAssist-Enterprise-Lightを採用することで、非常に短時間で全国の店舗の環境情報(消費電力やガス使用量など)を把握/集計することが出来、得られた情報を基に的確な管理業務が可能となりました。
これによって管理業務における費用削減や店舗における作業負担軽減が見込まれています。
<コメント>
僕が最近読んだ山本達也氏による「環境情報の経済的評価」という論文に関連した記事を紹介させて頂きました。
この論文は環境情報の情報量がもたらす便益の分析を試みたもので、環境情報の重要性についての理解を深めることが出来ました。
・概要
環境情報が与えられているか否かで、公害対策や法令順守といったケースにおける行動や対応速度に差が生じます。
また、システムに投入される環境情報の量が増加するとその推定データの分布のばらつきが少なくなるため、情報量が少ない場合に比べて規制に対する目標値をより的確に、より緩和された目標値を設定出来ます。
逆に情報量が少ないとその情報の精度は低くなり、目標値を定める際安全を見込んでより厳しい目標値を定めなければなりません。
つまり高い情報密度は対策費用削減につながり、これが環境情報の便益であると考えられます。
まだ導入されたばかりということもありスターバックスにおける「EcoAssist-Enterprise-Light」の成果がどれほどのものかはまだ分かりません。
しかし、年々深刻化する地球環境問題に対する世界的な取り組みの強化や企業の環境経営の急速な広がり、深化が進む中、こういった環境管理サービスはこれからの企業経営に無くてはならない存在となるのは間違いないでしょう。