Reading Report – Nikkei #2

新聞記事:
太陽光パネルにゴミ問題
【2013年5月24日 日本経済新聞】

筆者: 岸本まりみ 山本公彦

報告者: Masaaki Ichimura (B3)

概要

昨年7月に始まった再生可能エネルギーの固定価格買取制度を受け、太陽光発電の導入が飛躍的に進んでいる半面、使用済みとなったパネルの廃棄を巡るゴミ問題が浮上してきた。

使用済みの太陽光パネルは2年後の2015年には7~9万tとなる見込みであるが、環境省のリサイクル推進室によると2030年には年間25~70万tが使用済みのものとして排出される見通しである。使用済みの太陽光パネルの処分やリサイクルについてのルールや処分にかかる費用の負担方法が課題となる。

パネルの廃棄量が増えることで発生する問題として、不正処理による汚染が挙げられる。太陽光パネルは内部に鉛やカドミウムなど人体に悪影響を及ぼす重金属類が含まれているため、使用済みのパネルを処分する際、適切に分別を行わなければこれらの金属類が自然界に溶け出すおそれがある。

パネルの不法投棄も想定される。そのため、環境省は有識者との検討会で処分費用の負担方法やリサイクルについて課題に取り上げる方針である。最大の争点になる負担法については今のところ、「①メーカーが販売価格に上乗せする、②利用者が処分時に支払う、③国の買い取り価格で負担する」以上の3案が浮上している。

一橋大学でリサイクル政策を研究する山下英俊准教授は「メーカーが責任をもって回収し、リサイクルする体制を整えることが望ましい」と指摘する。そのうえで「家電リサイクル法」の仕組みを適用するよう提言している。

ゴミ問題以外にも様々なトラブルが目立って来ており、太陽光発電の急速な成長の裏で暗部が広がり始めている。

感想

一般の人々の中で太陽光発電の導入について、「環境にやさしい」という認識が多数だと思う。この記事では、その裏に潜む環境問題について触れており、興味深いと感じた。