テーマ「もったいないと国際開発」.
「工学と国際開発」研究部会第4回研究会
日時:2014年7月9日(水)17:00-19:30
場所:東京工業大学大岡山キャンパス石川台4号館地下B02-05室
1. 大即信明 教授 東京工業大学国際開発工学専攻
題目:「もったいないと国際開発」の趣旨説明
2. 日野出洋文 教授 東京工業大学国際開発工学専攻
題目:環境汚染廃棄物の有効利用
概要:各国・各地域で様々な廃棄物は排出され,環境悪化の原因となっている。しかしながら,そのような廃棄物を有用な「資源」と位置付け,環境浄化用材料を製造することにより,環境改善に貢献することができる。今回は,当研究室で行っている研究から,日本における廃棄物として湖沼汚泥を取り上げ,また,インドネアの産業であるサトウキビの廃棄物である「バガスフライアッシュ」,韓国の農業廃棄物である「ミカンの皮」の有効利用を例にとり概説する。
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3. 西田孝弘 助教 東京工業大学国際開発工学専攻
題目:建設分野での廃棄物の利用
概要:建設分野においては,材料の使用量が膨大であること,運送等の制約条件から地産地消の材料が好まれることなどから,幅広い廃棄物の利用が推進されてきた。例えば,セメントの原材料として使用される比較的品質が劣るフライアッシュや都市ごみ,混和材料として使用される比較的品質が良いフライアッシュや高炉スラグ微粉末,もみ殻灰,火山灰,骨材として使用される製鋼スラグや銅スラグ,貝殻等などが挙げられる。また,最近では橋梁をそのままの形で再利用するような取り組みもなされている。ここでは,上記のような建設分野における廃棄物の利用について概説するととも に,講演者がこれまで携わった取り組みについて紹介する。
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4. 竹田宣典 (株)大林組技術研究所 上級主席技師
題目:震災がらと海水を利用したコンクリート製造に関する検討
概要:東日本大震災では, 400万トン以上のコンクリートがらが発生した。コンクリートがらを細かく砕いてコンクリート用骨材とするには,多大な時間とエネルギーが必要である。また,震災後には,真水の供給が困難な生コン工場も多数あった。そこで,震災で発生したコンクリートがらの有効利用と東北地方の骨材不足への対応を目的とし,大割りのままのコンクリートがらを骨材として使用し,天然の海水を練り混ぜ水として使用するコンクリートの製造方法について検討を行った。本発表では,プレパックドコンクリート工法やポストパックドコンクリート工法を応用した港湾用コンクリートブロックの製造・施工方法の検討および相馬港で実施した実証試験について紹介する。
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