国際機関訪問(ジュネーブ合宿)

ご無沙汰しております、M1の国分です。

今月の9月6日~9月13日にかけてジュネーブにある国際機関を訪問する機会がありましたので報告させていただきます。

本プログラム(通称:ジュネーブ合宿)は国際機関に約25年勤められ、現在学習院女子大学で教授をされている宇野公子先生が7年前から主催されいるものです。国際機関に興味があり、将来国際機関で働きたいという志をもった学生が全国から集います。私も東工大の代表として初めて参加させていただきました。本学以外では学習院女子大学・お茶の水女子大学・東京大学・東北大学・神戸大学・東京外国語大学・福島高専から約30名が集いました。

ジュネーブ合宿の目的は、国際機関を実際に訪問し、そこで働く方々のお話を生で聞くことで、国際機関で働くイメージを持つためだと思っています。私自身そのような気持ちで参加し、国際機関で働くことの魅力を改めて感じたり、逆に過剰に期待してしまっていたことなど、多くの発見がありました。そうした私個人の発見も交えつつ振り返っていきたいと思います。

<プログラム概要(行程表)>

9月6日(木):ジュネーブ到着

9月7日(金):UNCTAD、ITC、IOM訪問

9月8日(土):ジュネーブ観光

9月9日(日):Mont Blanc登頂

9月10日(月):WIPO、日本政府代表部訪問

9月11日(火):UNHCR、ILO、WHO、UNAIDS、WTO訪問

9月12日(水):UNOHCHR訪問

9月13日(木):帰国

今回の訪問では上記の11国際機関を訪問しました。各機関では1~3名の職員の方が、その機関での仕事業務やご自身のキャリアについて話をしていただきました。講演者のうちの半分は日本人の方でしたが、日本人同士でも多くののセッションは英語で行われました。国連の公用語は英語・フランス語のためそこで働く人のほとんどはどちらも話せます。日本人職員の方も両言語に長けており、むしろ日本語よりも英語・フランス語のほうが話しやすいという方のほうが多かった印象です。

合計で約20名の職員の方から様々なお話を伺うことができましたが、国籍を問わず多くの方に共通するものが3つあったように感じます。

1.向上心が強く、学ぶことに情熱的である

2.覚悟を持って働いている

3.多様なキャリアバックグラウンドを持っている

1点目については言うまでもありませんが、自身の専門性を磨くための努力をされている方が多いです。海外で修士号を取得した後に国際機関で数年働き、「〇〇の分野の専門性を磨きたいから2年休職して2つ目・3つ目の修士を取る」という方も珍しくないそうです。語学においても国連公用語に加え、スペイン語、イタリア語などの他言語を習得されている方も少なくありません。逆に、専門性や語学力が無い人は置いて行かれる環境でもあり、上のポストに行くためには貪欲に学び続けるハングリー精神がないといけないといことも感じました。そうした意味では国際機関は完全に実力主義であり、所謂”外資系”の環境に近いという印象でした。

2点目について、国際機関で働くことは必ずしも楽しい・華やかとは限りません。むしろその逆で、大変な環境にある地域に飛び込んでいくことも多々あります。しかし、そうしたことを苦は感じず、むしろ本当に困っている人のためにという覚悟をもって働いておられる方が多かったことが印象に残っています。

3点目については、様々な紆余曲折を経て現在の機関にたどりついた方が多かったということです。はじめから国際機関に興味があって勤めるようになった後いくつもの機関での職務経験を経て今のポストに至った方や、はじめは国際機関になにも関心がなかったがキャリアを積み重ねていくうちに自分のやりたいことが国際機関にあったと気づいて勤めるようになった方など、十人十色のバックグラウンドがあるのだと感じました。そうしたダイバーシティ豊かな環境は個人的にもとても魅力的に感じました。

今回の訪問を通して、国際機関でのキャリアだけでなく、国際機関で働くまでの道のりも明確になりました。私も将来国際機関で世界に貢献できるようこれからも頑張って参ります!

最後に、ジュネーブでの様子を写真でお伝えして報告とさせていただきます。

国分絋一郎

パレ・デ・ナシオン1
パレ・デ・ナシオン2
Mont Blanc 登頂
国際機関の前に広がるレマン湖
スイスの街並み
議論の様子
WTOの前での記念写真