バングラデシュからのレポート (by Mr. Shinnosuke Sawamura)

現在、バングラデシュでインターンシップを行っている本研究室所属の澤村 新之介君から活動レポートが届きましたので、ご紹介します。9月に現地に入り、来年2月まで現地にて滞在・活動予定です。

***********

こんにちは、バングラデシュでインターンシップをしている澤村です。
HIDAとJETRO実施の経済産業省「国際即戦力育成インターンシップ事業」というインターンシッププログラムのもと、バングラデシュの第2の都市チッタゴンに今年の9月初めから来年の2月末までの6ヶ月間滞在します。

Chattagram AOTS Alumni SocietyというHIDA(海外産業人材育成協会)実施のプログラムを通じて日本でインターンシップや研修をおこなった経験があるバングラデシュ人の同窓会にインターンシップする形でこちらに来ています。
インターンシップの活動として、主に同窓会の方の紹介を通じてチッタゴン上下水道公社、チッタゴン開発局、チッタゴン市役所といった政府系の機関や、チッタゴン市の住民を対象とした保健衛生・医療系のNGOやスラムで給水活動をおこなっているNGOなどを訪問し活動の見学などをおこなう予定です。こういった機関の訪問を通して、政府系の機関やNGOの活動がどのように現場でおこなわれているか、どうチッタゴン市民の生活の役に立っているのかなどを学ぶことができればと考えています。

今のところ、保健衛生・医療系のNGOとチッタゴン上下水道公社に2,3週間程度ずつ訪問しました。保健衛生・医療系のNGOでは、このNGOが運営するコミュニティクリニックやスラムで定期的におこなっているサテライトクリニックの活動を見学したりしています。NGOのちがう役割をもつ職員の方から仕事についてのお話を聞いたり、このクリニックが提供するサービスを受けている方とお話したりといったこともしました。初めて実際に現地で動いているNGOの活動を見学したのですが、ここで提供される格安もしくは無料のサービスがどれだけスラムに住まれている方の役に立っているかということを強く感じました。

IMG_0447

保健衛生・医療系のNGOがスラムにて運営している出張診療所(サテライトクリニック)の様子

チッタゴン上下水道公社では、各部門の担当の方からお話を聞いたり、既存の給水施設の見学をしたりして、現在の運営体制やどのような仕組みでどの程度の量の水を現在提供しているのか、などを学びました。また、ここでは現在JICAの有償資金協力と技術協力のセットで上水道支援がおこなわれていて、実際にその事業の指揮をとっている開発コンサルタントの方から、現在おこなわれている事業内容やチッタゴン上下水道公社の現状についてお話を聞ける機会もありました。NGOで感じたこととは反対にここでは、既存の設備や組織としての運営能力の脆弱さを感じることが多かったです。また、実際のODAがどのように現場でどのように動いているのか勉強することができたのはとても良い経験でした。

IMG_0915

JICAの有償資金協力によって現在建設中の高架水槽

今後はチッタゴン市役所やスラムへの給水活動をおこなっているNGOに訪問する予定です。この2ヶ月間で学んだことはまだまだほんの断片的なことに過ぎず、ここで書いたような感想も偏った見方かもしれないですが、この6ヶ月間を通してより多くのことを学び、よりリアリティに近いもの知ることができればと思います。

こちらでは、このような活動をおこなっています。
これからよろしくお願いいたします。

20141028-01

チッタゴン水道支援の貯水槽建設を担当している韓国企業のPMの方との写真

(*一番右にたっているのが澤村さん)