こんにちは。阿部研究室修士一年生の風間です。10月より毎週火曜日(祝日除く)開催されている弊研究室の全体ゼミも、もう4回目になりました。
このゼミにおいては毎週研究室のメンバーがMCとして当日の進行とその後の報告書の執筆を担当します。今回、第4回(11月10日開催)は私、風間が担当し、本ブログに変えて報告させていただきます。
これまでの3回分の記事(英語、日本語含め)をみていただいた方はお分かりかと思いますが、9月からの弊研全体ゼミは2部構成(学生によるWorking-in-progress presentation、後半にはBonding session)です。
まずは学生によるWorking-in-progress presentation(研究進捗報告)。今回の担当はTaro(B4)とPere(M1)です。
Taroの研究テーマは、日本の観光産業の分析です。昨今のCOVIDー19により日本のみならず人の移動は制限され、それによって観光業は大きな打撃を受けています。そのような社会情勢を踏まえて、彼は産業連関分析(input‐output analysis)による経済的背景の詳細な分析を試みています。産業連関分析とは、「産業連関表」と言われる統計表を用いて、特定の地域における経済・産業構造、並びに経済波及効果を計測する政策評価の手法で、日本の行政などでもよく用いられています。この分析により、ある地域の観光業がその地域の他の産業に対してどのように波及していくのかを数値的に表すことが可能になります。
COVID-19の影響が各地域の観光業をにどう影響しているのか、そして観光業の受けた打撃が他の地域産業にどのように波及していくのかを分析することは、日本の産業の今後を占う上で非常に重要になってきます。彼の研究結果が出ることを、私も楽しみに待ちたいと思います。
Pereの研究テーマは、ビーガンやベジタリアンについてです。これらの食生活は宗教や思想の背景を超えて、環境問題に対応するための生活様式の一つとしても注目されています。なぜなら、現在食用の肉の生産における膨大な資源消費や肉牛などが排出するメタンガスの環境への影響が懸念されている現状を打破する可能性を持っているからです。このまま肉の消費量が増加すると環境への影響がますます拡大していくことが想定されており、そのようなシナリオは環境の持続可能性の点から考えると望ましくありません。
近年世界的に普及してきているこれらの食生活のあり方は日本でも広がりつつありますが、まだ非常に数は少ないと言えるでしょう。そのため、これらの食生活を送る人々はマイノリティとして日常生活において様々な場面でSocial Stigma(社会的スティグマ)を背負っているのが現状です。ビーガンやベジタリアンが抱える社会的な不自由さについては、特に日本ではまだあまり研究がなされていません。これらを明らかにすることはマイノリティの人々にとってだけではなく、環境問題や食の持続可能性を考える上で私たちにとっても非常に重要なことであると言えます。
続いてのKeyword Sessionにおいて2人の発表におけるキーワードをそれぞれ出し合った後に、Bonding sessionに移行しました。Bonding sessionでは当日のMCが自由にお題を設定できます。今回のお題は、「研究室のみんなとう一緒にいきたい場所、やりたいこと」です。
COVID-19の影響で、今年度が始まって以降研究室のメンバーで集まることはできていません。まだ日本に入国できていないメンバーもいます。そんな中で、研究室のメンバーで何か研究以外のことを一緒にやっていることを想像してもらうことで、少しでもメンバーのことに思いを巡らせてもらえればなと思いこのお題を設定しました。
皆さんそれぞれいろいろなことを提案してくれました。私はなんとなく楽しめたらいいなと安易にテーマパークを提案してしまったのですが、他の多くの人は自然の中をハイキングしたり、江ノ島やお台場など海辺に行ったりしたいと答えてくれました。コロナの状況は未だ収束せず、家の中にいることが多いことが影響しているかと思います。いつかみんなんで揃って旅行に行けるような日が来るといいなと思います。大学の近くの中華屋さんにみんなで行きたい!なんて言ってくれた人もいるので、大学に集まれるようになってきたら食事会などを企画して、みんなで交流を深めていければと思っています。
先日、コロナに有効なワクチンがついに完成したとの報道もありましたが、この先どうなるかは誰にもわかりません。このパンデミックが出来る限り早く収束して苦しむひとが少なくなってくれることを祈って、報告書を締めさせていただきます。
