先日、沖縄県の本島から南西に約300kmはなれた場所に位置する宮古島へ、離島における独立系統に調べるために、石尾(D2)と片谷(M2)の2名で行ってまいりました。
宮古島の電力系統は沖縄電力管内にある13の独立した系統連係のうちの一つであり、2010年より経済産業省の「平成21年度離島独立型系統新エネルギー導入実証事業費補助金」を活用し、沖縄電力が4,000kWの太陽光発電、出力4,000kW/容量28,800kWhのNaS電池、出力100kW/容量200kWhのリチウムイオン電池を設置し、独立系統に大量の太陽光発電が導入された際に起こる系統への影響の把握、そして系統安定化対策のための調査を実施しています。
約55,000人が住んでいる宮古島には、電力需要量に対して多くの再生可能エネルギーが設置されており、我々が見学した宮古島メガソーラーのPV4,000kWに加えて、風力発電施設4,800kW、さらに島のあちこちに太陽光パネルが設置されており、沖縄電力の報告では2014年4月時点で6,653kWのPVが宮古島メガソーラー以外で稼動、9,862kWものPVが接続申込済とのことです。
以上のように多くの再生可能エネルギー発電施設が送電線につながっている宮古島ですが、これらの風力や太陽光といった再生可能エネルギーが原因での停電は起こっていないようで、停電はそのほとんどが強烈な台風によって発生しているようです。
特に2003年9月に発生し、瞬間最大風速が70m以上を記録した台風14号が通過した際には、島内の電柱が1,000本以上も倒壊し、長いところでは2週間も電力を使用することができなかったほどの被害を受けたようです。
今年の東京は9月に入ってから30℃を越すことがほとんどなく、宮古島へ出発する日の朝も25℃前後だったのですが、さすが沖縄、着いてみれば最高気温32℃の快晴で、真夏のような暑さでした。とても暑く、強烈な日光でしたが、透き通るような青い海と風に揺れるサトウキビ畑という沖縄のきれいな景色を楽しみながらの充実したヒアリング調査でした。
図: 沖縄名物ソーキそば、図: 宮古島メガソーラーと風力発電
図: 狩俣風力発電所と海、図: 宮古島のあちこちで見た太陽光発電パネル
石尾(D2)、片谷(M2)