英国のキャメロン首相は12日、200万ポンド(約2.6億円)を”Well-being” indexの開発に投入することを発表した。昨年11月に首相は開発自体を発表していたが、予算をつけ内容を具体化させた。
参照: http://www.businessweek.com/ap/financialnews/D9KLDQL82.htm
この発表は、年明けに開催された英国統計局主催の第1回の“Measuring National Well-being Forum” の内容を反映させたもののようである。
参照:http://www.neweconomics.org/blog/2011/01/07/are-we-going-to-get-a-new-definition-of-progress
コメント:フランスのサルコジ大統領に続き、英国も幸福度指標の開発に乗り出した。サルコジ氏がスティグリッツ・センらノーベル賞級学者を招いて開発を試みたのに対し、キャメロン首相はより国民参加型でコミュニティでの活用重視の指標を目指しているようだ。実際、英国統計局では(実際のアンケート等の調査とは別に)本フォーラム一般についてパブリックコメントを受け付けている。日本では、昨年内閣府大臣政務官(当時)の津村啓介代議士のイニチアチブで進んでいた幸福度指標開発の議論がやや停滞気味だが、菅首相の志向する最小不幸社会との絡みも含め、その意義は大きいのではないかと私は考えている。どれだけの予算をかけるのか、どのように指標を活用すべきなのか等については世界的に進んでいるこの類の指標/指数の研究成果や、実際の活用事例の共有が望まれる。
文責:町田(M1)