9月12日(月)

この日はドレスデンにある太陽光発電システムコミュニティ発電団体の一つであるBürgerkraftwerk Dresdenの代表であるSesterhennさんを訪ねます。

私がここで述べる「コミュニティ発電所」とは、住民が集団で、コミュニティで管理する太陽光発電システムのことを指します。日本ではめがーソーラーや個人で所有する太陽光発電システムについては良く聞きますが、コミュニティ発電システムについてはあまり耳にしません。高額な太陽光発電システムをコミュニティで出資しあい、管理することができれば、これまでそれを手に入れることのできなかった層の住民も再生可能エネルギーの恩恵にあずかることができます。補助金配分の公平性の追求、導入に際しての資金的なハードルの引き下げという効果が狙えます。その他にもメリットがありそうですが、今回はドイツ国内でこのような活動をすでに行っている団体を訪問し、活動の歴史、実態、問題点等を詳細に調べるつもりです。団体によってビジネスモデルも多様であるはずです。日本で同様の活動をする際に大きな助けともなるかもしれません。

Sesterhennさんと午前10時にホテルのロビーで待ち合わせ、実際に運用している現場に伺います。

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現地でバウムさん夫妻と合流し、一緒に現場まで向かいます。バウムさんは東大で太陽光発電システムと建築について学んでいらっしゃいます。そして、路面電車の中で、Sesterhennさんにその組織についてお話を伺います。

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今回は、地域の体育館の屋根に設置された太陽光発電システムを見に行きました。現場では、この発電所(体育館の屋根が発電所)を管理している組織の代表であるGaberさんに色々なお話を伺いました。

話によると、rgerkraftwerk Dresdenという組織は、ドレスデン地位のコミュニティ発電所運営に出資を行っている非営利組織です。地域のコミュニティ発電所は、この組織に出資を申請し、設立・運用資金の一部を確保します。今回お会いしたSesterhennさんはこの出資団体の代表、Gaberさんは地域のコミュニティ発電所の代表です。この体育館以外にも複数の発電所を管理しています。

rgerkraftwerk Dresdenは地方政府や地域の起業から資金提供を受け、それを元手にGaberさん達のような方々に出資します。出資の条件は、3点あり、一つ目は、地元住民によって組織された組織であること、二つ目は、環境保全に対する意識が高いこと、三つ目は、7名以上の組織であることです。

Gaberさん達は、有料で公共施設の屋根を借り(年300€程度)、Sesterhennさん達の出資と、その他住民からの出資を基にシステムを導入します。12年程度で元が取れるそうです。発電量のモニタリングはGabarさんが行っています。基本的にGabarさんの活動はボランティアベースで、引退後のライフワークとしてこのコミュニティ発電所を運営しているそうです。20年以上の活動を見込んでいるので、信頼性の高い会社の製品(システム)を導入しています。

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その後、先生と別れ、私、向井さん、Williamさんの3人でシュトゥットガルト、Bad Cannstattに向かいます。8時間の旅です。宿に到着したときはすっかり暗くなっていました。

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