岩手県へ行きました

阿部です。今年度より、私阿部も月に1度はブログに書き込むことにしました。主に出張の簡単な報告などを行いたいと思います。

今回は、先の4月16日から20日まで岩手県に行った際のことです。岩手県はみなさんご存じのとおり、さきの東日本大地震で甚大な被害をうけた地域の一つです。今回、私が所属する廃棄物資源循環学会のタスクチームの1人として岩手県庁のある盛岡を拠点に被災地の状況を見て回り、非常に短時間ながら岩手県庁の中で災害廃棄物担当の方のために情報収集や学会のリソースとの仲介などをしました(正直なところ、十分にお役には立てず、私自身が学ぶことが多でした)。当然ながら、被災地を見て回るだけでは何も支援にならず、むしろ関係各位に迷惑をかけるだけですが、災害によって発生した多量のものをどのように対応するべきか考えるために現場を見なくてはいけない、何よりも何が起きたのかこの目で確認しなければいけないという気持ちも強くありました。「災害廃棄物」や「がれき」という表現の利用については批判もあるでしょう。それは災害が起きる直前までは人々の暮らしや生活があった家や店や工場がもともとあったことに対する想いや配慮が欠けているというものだと思います。亡くなった方、被災された方に対するrespectはどんなに示しても示しきれないのがとても悲しいことです。

すでに大地震から1か月以上経過していますが、目の前に広がる依然として甚大な被害を前に、ただただ無力感にとらわれ、自然がわれわれ社会に与えたあまりに過酷な試練の意味を考えずにはいられませんでした。多くの方が指摘しているように、防災の専門家ではない私の目にも、今回は地震というよりも津波による被害が圧倒的に大きかった印象を受けました(福島県における原発の事故による影響・被害は全く別の次元で深刻であることはいうまでもありません。)

この世にまだ生を受けている私たちは、今回の震災で命を失った多数の方々の無念さに無駄にしないためにも、日本の社会をよい方向に変えていかなけれいけません。また、いまだ非常に多数の方が被災による不自由な生活や厳しい状況に置かれていることを忘れることなく、できることを一時的にではなく、継続的に行わないといけないと思いました。それがわれわれに託された義務というものでしょう。また私は、世界各国から寄せられた多種多様な支援に対し、感謝の気持ちを強く抱きましたが、それは多くの日本人に共通する感覚ではないでしょうか。この機会に、私たち日本人は今回の震災による被災者の方々と同じく、場合によってはそれ以上に過酷な環境にいる、開発途上国などの多数の人々に対して、従来以上に想いを寄せる必要があると思いました。

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