M2の石尾です。
早いもので、後数時間でメルボルンを発ちます。金曜、土曜とお世話になった方々への挨拶を済ませ、今朝は早起きし、部屋の片づけと掃除を行い、ひと段落したところでこの記事を書いております。
今回の滞在の一番の目的は、メルボルン大学にて研究活動を行うというものでした。従って、必然的に研究室で過ごす時間、研究室にいるメンバーと関わる時間が最も長くなります。この記事では、お世話になった方々とメルボルン大学の様子をご紹介します。
こちらでの研究内容は、東工大でのものと変わりません。滞在中にいくつかのプログラムを完成させることを目標に頑張っておりました。これを指導してくださるのが、Lu Aye先生です。
毎週火曜の朝に、二人でミーティングを行い、進捗状況の確認と、内容に関する議論、今後の方向(次週までの計画)を立てます。「これをしろ」と言う方ではなく、「では、次に何をすべきだと思う?」と、どこを改善すべきで、それをどうすべきかについて先ず私自身に考えさせ、それを踏まえて意見をくださる先生でした。とても寡黙な方です。
そして、事務長のPaulineさんと研究室の仲間たちです。
Paulineさんには最初から最後までお世話になりました。学生証の発行や研究室の鍵、メールやパソコンの設定、食事処の情報等様々です。ひたすらにエネルギッシュで、新しい環境に戸惑っていた私の背中をドンと押してくれた方です。Paulineさんのお蔭で何とかやれたのではないかと思っています。
今回お世話になったInfrastructure engineering専攻には、東工大のように、同じ指導教官のお世話になる学生が集まる「研究室」というものが存在しません。同じ専攻・学科に所属する学生が皆同じ大部屋に入っています。私は「博士課程部屋」に入ることとなりましたが、周りのほぼ全員が、企業から派遣されて来た方、一度就職してから来た方という方々でした。また、前の記事では「3割がイラン出身」と書きましたが、正しくは8割がイラン出身者でした。
彼らは皆非常に熱心で、朝の7時~8時ころから夜の8時~9時ころまで研究を行っています。(大学では、健康障害発生回避のため、7時以前の活動と19時以降の活動は推奨されておらず、指導教官への書類申請が必要なのですが、だれもそれは行っていないようでした。*メルボルン大学では、全学生に対し、椅子の調整の仕方や、避難経路、パソコン角度の設定方法、重い物の持ち上げ方等、安全・健康管理のための指導が行われています。必ず一度はレクチャーを受けなければなりません)
中でも隣の席のモーセンは、奥さんと共に研究しており、まさに朝から晩まで何百、何千行というMATLABコードと格闘していました。相当な使い手なので、エラーがでたときは良く相談に乗ってもらいました。また奥さんがケーキを作ってきてくれるので、それも楽しみにしておりました。
専攻での新たな試みとして、9月からティータイムミーティングがスタートしました。専攻の全学生と先生が集まり、お菓子を食べながら交流するのです。そして、このミーティングではその月に論文が採用された学生が表彰され、図書カードが授与されます。今月は3名の博士課程の学生が表彰されました。その様子を見て、皆やる気が出たようです。
メルボルンが最も美しく輝く時間帯は午前11時から12時頃だと思います。この時期は毎日のように雨が降り、基本的に空はどんよりしているのですが、なぜかこの時間帯は必ずと言ってよいほど空が晴れ渡ります。雨で洗われた空気と早朝には感じられない強い日差しの組み合わせがたまりません。
先の記事で、「メルボルン大学のキャンパスの広さは東工大と同じくらい」と述べましたが、そんなことは有りませんでした。何平米かはわかりませんが、メルボルン大学の方がずっと広かったです。公園を挟んでまた向こう側に敷地が合ったり、門を出たにも関わらず、まだそこは大学の敷地内であったり、陸上トラックの外にラグビー場があったりと、学内をうろつくには自転車が必要なくらいです。写真はメルボルン市街地で利用可能なレンタサイクルです。クレジットカードを持っていれば誰でも借りることができますが、自転車に載る場合はヘルメットを着用することが義務付けられています。
また、学内にはレストラン・フードコートなどの他にカフェ(喫茶店が)いくつも存在します。正確には分かりませんが10箇所程度でしょうか。私自身、日本にいたころは、カフェというと何となく入り辛い感があったのですが、メルボルンではあまりに色々なところにあり、色々な人が入るところを目にしたためか大分免疫がついたように思います。香川でうどん屋に入るようなものです。写真は拳大ほどもある生チョコの固まりとチョコレートアイス、カプチーノです。甘すぎて舌が溶けるかと思いました。