2022/6/24

With a Little Help from My Friends Vol.5


こんにちは。Webマネージャーの添田です。今回は渡辺さんに、神田研究室の近況を書いてもらいました。
ありがとうございます!

by そえだ
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こんにちは!
1ヶ月半ぶりの登場になります、M2の渡辺です。
今年は例年にないくらい梅雨明けが早かったですね。
6月末〜7月上旬にかけては、時々、猛暑日になる日もあり、暑がりな私にとっては、試練となる季節がやってきました...!!

さて、最近はTIVの観測に同行させていただいた以外、話題のネタが切れかかっていたので、トピックを何にしようか少々悩みましたが、たまには原点に立ち返り、研究室の近況について報告しようと思います。

今回は、7月の1週目の輪講について、レポートします。
テーマは、" Dimensional Analysis and Similarity Theories" 日本語に直すと、次元解析と類似性理論でした。

初めて目にする方にとっては「何ぞや?」って感じますよね。。
ここでは、" Similarity Theories"(類似性理論)について少し触れたいと思います。

" Similarity Theories"(類似性理論)とは、
例えば、ある場所における、熱フラックスの鉛直分布を考えるとき、
水平軸に熱のフラックス、鉛直軸に高さを取り、それぞれ地表面での熱のフラックスと混合層の長さで無次元化したグラフを描くと、観測時刻に関わらず、ほぼ一定の関係が得られるといったものです。言い換えると、「各時刻・高度における観測データが全部手に入らずとも、おおよその鉛直分布を予測できる」ことをAlexが指摘してくれましたが、よくよく考えると、とても興味深いものです!
簡潔な言葉に直すと、適切な無次元化を行った、流体の変数間の関係を普遍的にあらわす手法であり、経験的な手法です。

ここで「適切な無次元化」って何やねん?ってツッコミが入りそうですが、もし、ご興味のある方は「バッキンガムのπ定理」という言葉も一緒に調べてみてください!

プレゼンの後のディスカッションの時間では、稲垣先生からは顕熱フラックスの鉛直分布に関連して、熱の移流拡散方程式のレイノルズ平均(→物理量の値を、平均値と瞬間的な揺らぎの値の和で表し、平均化すること)を用いた展開を使って物理的側面をを熱弁していただき、神田先生は稲垣先生の説明をよりシンプルに解説してくださいました。

   

いったん、ここまで書いたことを振り返ると、専門的な言葉が多く並んでしまいましたが、研究室のHPをご覧になる方に向けて、いかに簡単な言葉で説明することが難しいかを痛感しました。。今回出てきた言葉に限らず、あらゆる気象学の言葉・概念について、自分の言葉でシンプルに、かつ、わかりやすく説明できるように、日々、精進していきたいと思います...!!

ところで、まもなく大学院の入学試験のシーズンですね。
今年に入って、研究室訪問に来られた方とたくさんお話しする機会がありましたが、モチベーションの高い方が多く、来年から(もしかすると10月から?)ご一緒できるかも!と考えると、とてもワクワクしています!
受験生の皆さま、体調管理には気をつけて、頑張ってください!

私たち研究室のメンバーも、ゼミや輪講の発表、人によってはそれ以外にもやることが山積み状態ですが、学期末に向けて、体を壊さない程度に引き続き頑張っていきましょう!

by Watanabe