AVS Express/VizによるRAMS計算結果の可視化マニュアル
(作成者:森脇,1999.3.4)
目次
3.Revu による出力(RAMS,Vector上での作業)
4-1 AVS形式変換プログラム実行
4-2 groへのftp
4-3 フィールドファイル の作成
4-4 地形表示用画像の作成(テキスチャマッピング)
5-1 AVSの起動
5-2 準備1
5-3 プログラムのLoadと実行
5-4 プログラムのカスタマイズ
1.はじめに
indy-oからgroへの移行に伴い,AVSのバージョンが変わりました.
新しいバージョンは「ファイルの連続読み込み」や「各種画像形式への保存」ができ,
多少便利になっています.
新バージョンでは,旧バージョンのプログラム(井上君や神田先生が作ったネットワーク)
を利用できないので,新たにApplication(AVS5ではネットワークと呼んでいた)を作成
する必要があります.
Applicationの作成法については,マニュアル(ユーザーズガイド)を参照して下さい.
マニュアルは,\\FLUID7\共有\kandalab\AVS_Express_Viz\AVS-MANUALにあります.
ここでは,「Applicationの作成」ではなく,「雛形のApplicationを利用する方法」を
説明します.
以下にRAMSの出力からAVSによる可視化までの手順を説明します.
現段階では,自分の記憶を呼び覚ますためのメモ程度です.
みなさんで協力して,マニュアルを改良していきましょう.
なお,必要なサンプルプログラムは,\\FLUID7\共有\kandalab\AVS_Express_Viz\Sample
に入ってます.まずは,これらをコピーして試して下さい.
2.AVS5 からの変更点(便利になった点)
・ ファイルの連続読み込みができる
・ 画像のgif保存が自動的に行える
・ 流線表示ができる(以前もできたかも)
3.Revu による出力(RAMS,Vector上での作業)
3-1 REVU_INの設定(地形用)
TOPO だけを出力する
3-2 ./Revuの実行
3-3 R・・・・をrenameして(ファイル1,地形表示用)を別ディレクトリに移動
3-4 REVU_INの設定(データファイル用)
U,V,W,○1,○2 の5項目を設定
3-5 ./Revuの実行
3-6 R・・・・をrenameして(ファイル2,データファイル)を別ディレクトリに移動
4.AVS形式に変換
4-1 AVS形式変換プログラム実行
avs.fをファイル1とファイル2に対して実行
(注)ファイル1とファイル2は,時間とZ方向の次元が異なる
4-2 groへのftp
AVSで使用するファイルは以下の三種類である.
@ TOPO 標高ファイル(二次元) ※TOPOg3
A XYZ 座標ファイル(三次元,シグマ座標の各メッシュの絶対位置の情報) ※XYZg3
B 408-06 データファイル(三次元,U,V,W,○1,○2,Z) ※408-06g3〜408-20g3
これらのファイルを groにftp(Asciiモード)する.
(AVS用データのフォーマット)
座標ファイルとデータファイルを別途作成して読み込ませる方法と,
座標とデータを一つのファイルにまとめてしまう方法がある.
RAMSによる計算では,σ座標の各グリッドの絶対位置は固定であるため,
座標ファイルとデータファイルを別にする. 座標ファイルは一つ,
データファイルは時系列ごとに用意する.
○座標ファイルのフォーマット
メッシュ(i,j,k) の座標位置(x,y,z)をi,j,kの順番にループさせて表示する.
+0.00000E+00
+0.00000E+00 +0.10313E+04
+0.10000E+04
+0.00000E+00 +0.10927E+04
+0.20000E+04
+0.00000E+00 +0.11534E+04
+0.30000E+04
+0.00000E+00 +0.12128E+04
+0.40000E+04 +0.00000E+00 +0.12708E+04
・ ・ ・
・ ・ ・
・ ・ ・
○データファイルのフォーマット
メッシュ(i,j,k) のu,v,w,var1,var2,var3をi,j,kの順番にループさせて表示する.
+0.44908E+00
+0.11398E+00 +0.22758E-01 -0.37159E-25 -0.37159E-25 +0.10313E+04
+0.44666E+00
+0.10298E+00 +0.19870E-01 -0.37159E-25 -0.37159E-25 +0.10927E+04
+0.44580E+00
+0.94810E-01 +0.19340E-01 -0.37159E-25 -0.37159E-25 +0.11534E+04
+0.44639E+00
+0.87175E-01 +0.18813E-01 -0.37159E-25 -0.37159E-25 +0.12128E+04
+0.44836E+00 +0.80037E-01 +0.18287E-01 -0.37159E-25 -0.37159E-25 +0.12708E+04
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4-3 フィールドファイル の作成
上記とは別にもう一つ必要なファイルがある.
「フィールドファイル」と呼ばれるもので,拡張子に.fldをつける.
これはテキストエディタ(秀丸など)で作成して,groにftpすればよい.
中身は,データの次元,メッシュの個数,座標ファイルのパス指定と名前,
データファイルのパスと名前 などをテキストで記述してある.
「Read-g3.fld」を参考にして下さい.
以下,上記ファイルの一部
# AVS field file
nstep=15
ndim=3
dim1=42
dim2=58
dim3=20
nspace=3
veclen=6
data=float
field=irregular
label=u,v,w,cloud,scalar,z
time value="06"
variable 1 file=/home/usr7/rmoriwak/EXViz/408-06g3 filetype=ascii offset=0 stride=6
variable 2 file=/home/usr7/rmoriwak/EXViz/408-06g3 filetype=ascii offset=1 stride=6
variable 3 file=/home/usr7/rmoriwak/EXViz/408-06g3 filetype=ascii offset=2 stride=6
variable 4 file=/home/usr7/rmoriwak/EXViz/408-06g3 filetype=ascii offset=3 stride=6
variable 5 file=/home/usr7/rmoriwak/EXViz/408-06g3 filetype=ascii offset=4 stride=6
variable 6 file=/home/usr7/rmoriwak/EXViz/408-06g3 filetype=ascii offset=5 stride=6
coord 1 file=/home/usr7/rmoriwak/EXViz/XYZg3 filetype=ascii offset=0 stride=3
coord 2 file=/home/usr7/rmoriwak/EXViz/XYZg3 filetype=ascii offset=1 stride=3
coord 3 file=/home/usr7/rmoriwak/EXViz/XYZg3 filetype=ascii offset=2 stride=3
EOT
time value="07"
variable 1 file=/home/usr7/rmoriwak/EXViz/408-07g3 filetype=ascii offset=0 stride=6
variable 2 file=/home/usr7/rmoriwak/EXViz/408-07g3 filetype=ascii offset=1 stride=6
・
・
EOT
time value="08"
・
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4-4 地形表示用画像の作成(テキスチャマッピング)
地形にきれいな画像を貼り付けて表示したい場合,テキスチャマッピングを行う.
(必要のない人は,この節を読み飛ばして下さい.)
このために標高コンター(データは二次元だが,二次元棒グラフのように地形を立体表示できる)
の上に貼り付ける画像をgroにftpしておく.
Bmpでもgifでもjpegでもよい.
(→標高はカラーコンターで表示できるがRAMSのメッシュ解像度でしか標高を
表せないためきれいにカラーを表示できない.そこで,もっと細密なデータであらかじめ
きれいなカラーコンターを作っておき,これを貼りつける.
細密なデータとは,国土数値情報などです.
マニラ計算の場合は,1kmメッシュのデータから「AV似非」でカラーマップを作り,
bmpに保存して使用した.
5.AVSによる可視化
5-1 AVSの起動
Exodusを起動して,gro.cc.titech.ac.jpにログイン
AVSの起動コマンド-> vxp
5-2 準備1
メインの画面(画面右側の大きなウィンドウ)のLibraryの横にあるMainの横にあ
る小さい四角ボタンをクリックして,Library Workspaceを選択します.Workspace1
をクリックすると枠が青色に変わる.この状態でObject-LoadObjects を選びます.する
とファイルを選択するウィンドが表示され,Read_TOPO.v を選びます.すると,
Workspace1の中にRead_TOPOモジュールが組み込まれます.(このRead_TOPOモジュ
ールはTOPOから二次元標高データを直接読み込むためのモジュールで自分で作成したも
のです.5-3に示す本体のApplicationを読み出す前に組み込む必要があります.)
5-3 プログラムのLoadと実行
次に画面右中央のいかにもネットワークを組みそうな広いスペースをクリックします.
Workspace1の青色が消えグレーに戻る.
この状態で,File-Load_Applicationを選びます.
するとファイル名を選択するウィンドが現れます.
ここで,以下のいずれかのファイルを選びます.
どれも構造はほぼ同じで細部が異なるだけです.アングルを変えたり等値面を書くために,
いちいちネットワークをつなぎかえるのが面倒なので違うファイル名にしてあるだけです.
wind-g3.v :地上風ベクトルを書かせる(上から見たアングル) gif1.gifを参照
draw-g3.v :鉛直断面ベクトルとスカラー等値面(鳥瞰図) gif2.gifを参照
advect-g3.v :流線表示(鳥瞰図) gif3.gifを参照
contour-g3.v :地上風ベクトルと水平断面のスカラーのカラーコンターと等値線 gif4.gifを参照
しばらく時間がかかりますが,そのうち画像が表示されるでしょう.
エラーメッセージなどは,ひたすら無視しておきましょう.
Read_fieldのファイル読み込みを連続モードにすれば自動的に画像が更新されていきます.
5-4 プログラムのカスタマイズ
細かいテクは,見て触って覚えて下さい.根気さえあればすぐに修得できます.基本
的には左側の細長いウィンドで各モジュールのパラメーターやパスを変更したり,
オブジェクトの色合いを変えたり,透明度を変えたりできます.
詳細は,\\FLUID7\共有\kandalab\AVS_Express_Viz\AVS-MANUALにあるpdfファイルを見て下さい.
チュートリアルガイド,ユーザーズガイド,モジュールリファレンス,ディベロッパーズガイド があります.
よく使うワザを,<これは便利!ワンポイントアドバイス>に順次,付け加えていきます.
<これは便利!ワンポイントアドバイス>
@ 画像の回転など
回転 マウスの左右のボタンを同時に押しながらドラッグ
移動 ctrlキーを押しながら,ドラッグ
拡大縮小shiftキーを押しながら,ドラッグ
A 途中でフリーズしたとき
気長に待ちましょう. どうしても駄目なら,別途telnetでgroにアクセスし,ps –a
でExpressの実行番号を確認し,kill 番号 で消してしまいましょう.
B 処理速度を上げるには
モジュールフラッシュを解除
(大きい画面のOption-Module Flashingのチェックを外す)
ステータス・バーをオフ
(コントロール・パネルの下部にある2つ並んだ緑色の信号ボタンの下側のボタンをク
リックして赤色にする)
6.便利なフリーソフト
\\FLUID7\共有\kandalab\AVS_Express_Viz\Free-soft にあります.
アニメーション : 軽いしきれい.とても使いやすい
Office2000以降,パワーポイントでGifアニメーションを
使えるようになったので,こいつは重宝できます.
画像変換 : 軽い 多種の画像形式が扱える.
AV似非 : 二次元のarrayファイルを読み込み
コンター,カラーコンター,ベクトルが書ける.
名前は怪しいがかなり使えるし,軽い.
ファイル形式は
X Y U V SCALAR
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