EXPLORATION SYSTEMS LAB.


Tokyo Institute of Technology





About us

秋田研究室では,空気力学を基礎に,主に下記のような航空宇宙システムについて遠い未来を想像しながら研究を行っています。 特に,一見過酷に見える宇宙の多様な環境をうまく利用したパッシブなシステムに興味を持っています。 これまでの延長線上にはない新しいアイデアをもとに,大学ならではのワクワクするような魅力的なミッションやシステムを開発することを目指しています。
We study about aerospace systems such as the following, based on Aerodynamics, with a long-term perspective. We are particularly interested in passive systems that take advantage of the seemingly severe and diverse environments of space. We aim to develop the concepts of exciting and attractive systems based on novel ideas to explore new horizons.

  惑星探査システム
  Planetary Exploration System

  惑星大気圏突入機
  Atmospheric Entry, Descent, and Landing

  宇宙輸送システム
  Space Transportation System

  セイル型宇宙推進
  Space Sailing

  成層圏バルーン
  Stratospheric Balloon
                and more...

秋田研究室は,東京工業大学 環境・社会理工学院 融合理工学系に所属しています。
Our laboratory is affiliated with the Department of Transdisciplinary Science and Engineering, School of Environment and Society, Tokyo Institute of Technology (Tokyo Tech).

東京工業大学 融合理工学系
Dept. of TSE, Tokyo Tech

東工大の「学院」は,他大学の「学部や研究科」にあたり,「系」は「学科や専攻」にあたります。


注)このページは,主に学内外の学部生が,研究室を選ぶための情報提供を目的としています。

Research 
(Under Construction....)

ポスター

柔らかな惑星大気圏突入機
宇宙から地上に帰ってきたり、大気のある惑星に着陸するためには、大気圏突入時に流れ星と同じような過酷な高温環境に耐えなければいけません。 そもそも加熱をあまり受けずに飛行することはできないのでしょうか?例えば、下の写真のように「傘」を広げれば、木の葉が落ちるように、 宇宙からゆっくりふわっと帰ってくることが出来るかも知れません。私たちは、他大学やJAXAと協力して、そんな傘のような柔らかな大気圏突入機を開発しています。



太陽風を利用した宇宙ヨット
宇宙空間にも「風」があります。太陽風と呼ばれるプラズマの風です。その風をうまく利用すれば,ヨットが海を進むように宇宙空間を飛行できるかもしれません。 宇宙の大海原を旅するには,大量の燃料を積んでいくのではなく,ヨットのようにその場にあるエネルギーや資源を利用することが重要です。 500年前,コロンブスが帆船に乗って未知の大西洋を航海したように,私たちが宇宙ヨットに乗って太陽系の外へ飛び立つ日が来るかもしれません。



低コストで安全な宇宙輸送システム
昔から描かれているような,人々が低コストで安全に地上と宇宙を行き来する時代は,なぜいまだに実現できないのでしょうか。 それを実現するためには,例えば下の写真のような繰り返し使えるロケットを開発する必要があります。 ただし,私たちは技術開発そのものよりも,それはどのようなシステムであるべきなのか,どうすれば必要な技術開発が進むのか, システムが持続的であるために研究開発や運用と,それに対する投資のサイクルはどのような仕組みであるべきかに関心を持っています。



バルーンを利用した惑星探査
惑星を探査する時,ローバーのような着陸機では探査できる範囲に限界があります。 それに対して、バルーンを使って空から探査できれば、広範囲を自由に移動することができます。そのうえ、飛行機のように燃料や電力も必要ありません。 地球より濃い大気を持つ天体であれば,地球よりも簡単にバルーンを浮かべることができるでしょう。では惑星にバルーンを浮かべるにはどうすればよいでしょうか? 地球の場合とは逆に,軌道上であらかじめバルーンを膨らませて,それから惑星に放り込めば,簡単に惑星にバルーンを浮かべることができるかもしれません。



金星で凧揚げ?
凧は風があるかぎり,いつまでも空を飛ぶことができます。しかも材料は膜と糸だけで,手作りできるほどシンプルです。そのうえ,凧は風に対抗するので,風力発電も可能です。 たとえば金星のような強い風が吹いている惑星では,地球よりも効率よく風力発電が行える可能性があります。その場にある無尽蔵なエネルギー(風)を使って超長期間の惑星探査が可能になるかも知れません。 そのために,惑星で凧を飛ばす方法や必要な凧の飛行特性などについて研究しています。



長期間飛行可能な成層圏バルーン
高度40km程度の成層圏を数ヶ月に渡って飛行できるバルーンがあれば,現在人工衛星を利用している通信や観測の一部を圧倒的な低コストで実現することができます。 そのためには,「レジ袋」を東京ドームぐらいの大きさに膨らませたようなバルーンを作る必要があります。もちろん,穴があいたり破れてはダメです。 私たちは,他大学やJAXAと協力して,「レジ袋」と同じようなフィルムに網をかぶせて破れないよう補強した新しいバルーンを開発しています。 まだ,直径20mぐらいのものしかできていませんが,近い将来,空飛ぶ東京ドームのようなバルーンの実現を目指しています。




卒業生の研究テーマ

 

2022年度
タイタンにおけるバルーンを用いたレイクホッピング探査の可能性(修士)
観測ロケット実験における再突入飛行時の柔軟エアロシェルについての熱環境の推定 (修士)
Atmospheric CO2 cold gas jet as retro rocket for landing and exploration system on Mars(学部)
宇宙推進に用いるパウダーソーラーセイルの基本特性(学部)
DEAによる宇宙分野における事業体の効率性評価(学部)
金星探査バルーンのための高度差を利用した風力発電システム(学部)

2021年度
植物の構造に与える重力の影響とそのモデル化(修士)
Space Navigation System using Periodic Radiation of Pulsars (修士)
火星凍土の工学的利用に向けた必要エネルギーの基礎的検討(学部)

2020年度
持続的な火星探査に向けた多地点間輸送システムの研究(修士)
柔軟圧力構造における張力材の組み合わせ方が膜材に与える影響(修士)
回転二重波折ソーラーセイルの展開シミュレーション(修士)
Ballistic Entry Deployment of Multiple Microlanders on Mars(学部)

2019年度
タイタン飛行探査に向けたEHDスラスターの推力特性(修士)
皮膜に網をかぶせたスーパープレッシャー気球の開発(修士)
超小型衛星の保険適用拡大に向けた深層学習によるミッション成功確率の推定(学部)

2018年度
将来の有人深宇宙探査に向けた宇宙放射線防御方法の検討(修士)
プルームブレーキングを利用したエウロパ探査(学部)
軌道上燃料ステーションを利用した再使用型輸送機による月への物資輸送(学部)
レーザー推進を用いた超小型衛星の軌道遷移システム(学部)

2017年度
凧を用いた長期間金星表面探査システムの概念検討(修士)
大気突入機をかねた転がり型火星探査機の可能性(修士)
ソーラーセイルを用いたエアロキャプチャーによる火星周回軌道投入の可能性(学部)
多数の超小型ランダーによる小惑星のグローバル探査(学部)
テザーを利用した軌道修正不要なエアロキャプチャーの実現性(学部)

2016年度
羽田空港新整備場まわりの風の着陸機への影響(学部)
Waverider効果を用いた展開型大気圏再突入機の概念検討(学部)
非対称キャパシタ型推進装置における交流電圧の効果(学部)

2015年度
電磁気力を利用したスペースデブリ除去の可能性(学部)
伸展機構を用いた超小型火星着陸機の概念検討(学部)
ダークマター探索実験計画GAPS用リチウムドリフト型シリコン検出器のリチウム蒸着過程における熱解析(学部)

2012年度
惑星探査用EHDスラスタに及ぼす大気環境の効果(学部)

2011年度
タイタンを利用したエアロキャプチャによる土星周回機の軌道投入(学部)
有人深宇宙探査に向けた磁場による太陽宇宙線防御(学部)

2010年度
静電力を用いた惑星大気中推進装置の計測実験(学部)
インフレータブル構造を用いた惑星探査ローバーの概念検討(学部)

2009年度
磁場を利用したスペースデブリ除去の実現可能性(学部)
金星大気観測のためのバルーン型惑星探査機のシステム概念検討(学部)

Member (as of Dec. 2023)

秋田 大輔 准教授
Assoc. Prof. Daisuke AKITA

大学院生 GRADUATE STUDENTS
石津 衛門 Eito ISHIZU
鍋野 楓太 Futa NABENO
宮崎 聡一朗 Soichiro MIYAZAKI
丁 新 Xin DING

学部生 UNDERGRADUATE STUDENTS
井上 悠吾 Yugo INOUE
森安 唯真 Ishin MORIYASU

交換留学生 VISITING STUDENTS

卒業生の進路
(学部生)
本研究室へ進学6名,学内の他研究室へ進学7名,他大学へ進学2名、就職2名,その他2名
(大学院生)
重電メーカ5名,電子機器メーカ1名,シンクタンク/コンサル2名,通信サービス2名、銀行1名、その他1名

FORMER VISITING STUDENTS
Alexander KNOOP, RWTH Aachen University, 2020
Roberto RIVAS, Carnegie Mellon University, 2019
Carlo QUARANTA, Politecnico di Milano, 2019
Pham Viet Anh, Hanoi University of Science and Technology, 2015

Join us

日常とはかけ離れた宇宙の多様な環境は、常識に閉じ込められたぼくたちの想像力を解放してくれます。その想像力を思う存分発揮して、無限に広がる宇宙へ冒険に出かけませんか。

具体的な研究テーマは,上の「卒業生の研究テーマ」のように,特定の研究テーマがある訳ではなく, バラエティに富んだテーマをそれぞれが学生が個別のアプローチで取り組んでいます。方法は,数値計算,地上実験,飛行実験など様々です。 運がいいと,人工衛星を手作りして打ち上げ,自分で運用するチャンスもあります。また,東工大に籍を置きながら,JAXA宇宙科学研究所で研究することも可能です。 東工大の卒論や修論として相応しい内容であり,指導教員が評価できるものであれば,テーマは問いません。良く言えば自由な雰囲気ですが,誰かに教えてもらうのを待っている人は,卒業できません。

真面目な研究を不真面目にやるのはダメですが,不真面目な研究を真面目にやりたい人を歓迎します。

東工大の学生が編集している雑誌LANDFALLに,研究室が紹介されています。 学部生の目線で研究室が紹介されていますので参考にしてみて下さい。

研究室の見学を希望する方は,下記のメールアドレスにお気軽にご連絡下さい。

学士過程→ 環境・社会理工学院に入学し,2年次に融合理工学系に進んで下さい。

修士過程→ 環境・社会理工学院 融合理工学系の大学院入試を受験して下さい。コース※※は, 地球環境共創コースエンジニアリングデザインコースエネルギーコースの3つから選択できます。 ただし,指導教員の主担当は,地球環境共創コースです。 下記の「東京工業大学 大学院で学びたい方」に入学案内や説明会などの詳しい情報がありますので,ご覧下さい。

東工大の「学院」は,他大学の「学部や研究科」にあたり,「系」は「学科や専攻」にあたります。学生は,「系」に所属します。
※※コースとは,大学院のカリキュラムです。コースごとに修了要件が定められており,修士論文の最終発表もコースごとに行われます。 同じ系に所属する学生でも,研究室によって選択できるコースは異なります。同じ研究室の学生でもコースが違うと,履修する科目群や修了要件が異なります。



INTERNATIONAL STUDENTS→ All information is on the linked website below. You should have an undergraduate degree in Aerospace Engineering or related fields with outstanding academic achievements. If you are interested in joining our lab, contact us at the following email address with your CV, transcript, specific research proposal, date of enrollment, and program/scholarship you will apply for. Basically we will host only the students who get a scholarship. Due to a lot of emails, we are sorry that we reply to selected students only.  

Feel free to contact us at the following email address.

Contact

akita(at)ide.titech.ac.jp

〒152−8550
東京都目黒区大岡山2−12−1
 東工大石川台4号館202−206号室メールボックスi4−3
#202-206 Ishikawadai Bldg.4, mailstop i4-3, 2-12-1 Ookayama, Meguro, Tokyo 152-8550, Japan

大岡山駅(東急大井町線,東急目黒線)徒歩10分
石川台駅(東急池上線)徒歩6分
10 min. walk from Ookayama station (Oimachi Line, Meguro Line)
6 min. walk from Ishikawadai station (Ikegami Line)

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